Wonderful DaysⅡ



「魁……マリアを離すなよ?」


引き攣る顔で、魁に指示を出す兄さん。


「……了解です」


それに答えた魁は、視線を落としてマリアの様子を伺う。

当のマリアはといえば、無理矢理起こされなくなったからか、幸せそうに魁へと擦り寄って寝息を立てていた。

痛む体をなんとか支えて、兄さんの横まで進んで行けば


「やはり、お前も避けられなかったか……」


何だか、意味深な言葉を掛けられた。

その様子から、過去に兄さんもマリアを起こそうとして、この攻撃を受けた事があったのだろうか……


「……もしかして、兄さんも……?」


「………………」


遠慮がちに尋ねてみれば、無言で視線を合わせてきた兄さん。

言葉を発する事は無くても、訴えてくるその碧眼が俺の考えを肯定していた。