マリアを腕の中に抱いて、満たされたその表情に変な嫉妬心が沸いてくる。
きっと魁が現れなかったら、俺達に甘えていたはずなのに。
そう考えると、寄り添って幸せそうに眠っているマリアを無性に魁から引き離したくなった。
どちらにしろ、このままの状態で大人しく部屋から出て行く事なんて出来ない。
「マリア、起きろ!」
そう考えた俺は、マリアを起こそうと声を掛けた。
掛けたのに……
俺の声に、ピクリとも反応しないマリア。
「………………」
まぁ、最初からすんなり起きてくれるとは思っていなかったけれど。
「マリア、起きなさい!」
そんな俺の後ろから、マリアに声を掛ける兄さん。

