「本当に?」
もう一度、念を押して聞いてみれば
「あぁ。本当に、何もされてねぇよ。確かに、すげぇ形相で部屋に入って来たけどな」
本当に何もされていないようだったけれど、ここで疑問が湧いてくる。
じゃあ、すげぇ形相で入って来た兄さんを、どうやって宥めたの?
「……すげぇ形相……」
魁さんの言葉を呟きながら、マーク兄さんのすげぇ形相とやらを想像してみた。
「………………」
あはは……ダメだ……
恐ろしすぎて、脳が勝手にモザイクを掛ける。
マーク兄さんの顔を想像する前に、私の顔が引き攣った。
「まぁ、そのすげぇ形相も直ぐに引き攣った顔に変わってたけどな……クックッ」
そんな私の顔を見て、なぜか笑い出した魁さん。

