やっと、お目覚め?
その言葉に違和感を感じて、固定されて動けない頭をギギギッと無理矢理動かす。
背後に居たランスロットさんに視線を向ければ、私が魁さんと密着していても驚く様子も無く、こっちを見ていて。
「おはようございます、マリア様」
「え? あ、おはようございます……」
なんとも言えない雰囲気の中、挨拶をすると……
私を見下ろしていたランスロットさんは、何故か「ぷっ」と吹き出した。
「…………?」
咳払いをして「失礼致しました」と、一瞬で表情が戻ってしまったから意味が分からなかったけれど。
一体、なんなんだ……
顔を顰めた私に、視線を向けたままのランスロットさんは
「紅茶をお飲みになられましたら、朝食の支度が出来ておりますのでダイニングルームへお越し下さい」
そう言い残して、何事も無く部屋を出て行ってしまった。

