その音を聞いて、ドクリと跳ね上がった心臓が痛い。
さっきよりも鼓動が忙しなく動いているのは、扉の向こう側に居るであろう人物が誰であっても、この状況は宜しくないと言う事で。
もし、扉の向こうに居る人物がマーク兄さんだったりした日には、冗談じゃなく魁さんの命が危険だ。
───どうしよう!!
魁さんとベッドの上で密着しているこの状況を見られたら、言い訳なんて絶対に出来ない。
あたふたと脳内でパニックを起こしていれば
「はい」
ノックの音に、普通に返事を返した魁さん。
思わず見上げてみれば、慌てた様子も無く扉へと視線を向けていて。
……え? 返事しちゃっていいんですか!?
魁さんの返事を合図に、ゆっくりと開いていく扉。
それをスローモーションで捉えながら、頭をフル回転させる。

