その笑顔に、やられっぱなしの私。
顔と同時に、胸の奥まで熱くなって仕方がない。
「……だって」
耐えられなくなって、タオルを持つ手に力を込めれば
「だって……何?」
私の言葉を鸚鵡返しで聞いてくる魁さんも、私に触れている手に力を込める。
───うぅっ……
だから、そんな眼差しを向けられたら耐えられませんっ!
「私には、ハードルが高過ぎます……」
「ハードルって、何の?」
何のって……そんなの、今もダダ漏れの
「魁さんの色気がっ……!」
「…………は?」
私の言葉を聞いた魁さんは、一瞬、目が点になっていた。

