その日だけ、大学を休もうかと思った。
こんな腫れぼったい目で、冷え切った心で、誰とも会いたくなかった。
でも、アヤがいたらきっとこう言うだろうって。
“ヒナ。どんなに辛くても楽しくても、今日は終わるし明日は来るんだよ。”
アヤが言いそうな言葉を並べて、一人で笑った。
だから、あたしは行かなくちゃ。
そうでしょ?アヤ。
アヤの作り置きのご飯を食べて、軽くメイクする。
そして、ふと思う。
あの日・・・真琴にふられてから、アヤに出逢わなかったら。
あたしはどんなふうに、日々を過ごしてたのかな。
きっと、大学に行かなくなって、家に閉じこもって泣いてた。
・・・だけど、アヤがいたから。アヤに出逢えたから。
アヤはあたしの全てになった。
永遠の愛を誓った。
だから、アヤに会える。きっと、またどこかで。
それまで、あたしはアヤがくれたこの愛を、優しさを、温もりを抱きしめて過ごしたい。
いつかアヤに会ったときに、笑顔でいれるように。