~Day,6~



「おはよ、ヒナ。」


朝起きると、キッチンからバターのいい香りがした。


エプロンをして、フライパン片手に微笑むアヤの姿は、本当に可愛い。


「おはよー。」


今日の朝食は、オムレツなどの洋食だった。


「珍しいね。ずっと、朝は和食だったのに。」


「あーそうだね。でも、決まってるわけじゃないし。ご飯はなんだって美味しければいいの。」


「それって、自分のご飯が美味しいってことー?」


からかうと、ほっぺに軽くキスされた。


「ヒナと食べるご飯は全部美味しいよ、ってこと!」


・・・やられた。


「参りました。」


「ふふっ、わかればいいんだよ。・・・とりあえず食べよう。遅刻するよ?」


たまにこうやって意地悪してくるから、あたしはアヤに敵わない。