「誕生日プレゼント、明日渡すから。」


ベッドの中で、アヤが手を握ってきた。


大きな温かい手。


「うんっ。なにくれるの?」


「それ言ったら、つまんないでしょ?お楽しみに。」


「そうだね。・・・アヤ、今日はありがと。」


わざわざ嘘ついてまで、準備してくれて、あたしは本当に嬉しかった。


「でも、誕生日間違えるとか最悪だよな。ごめん・・・」


そう言って、アヤはあたしを抱きしめた。


いつものことだけど、いつもよりも強かった。


「・・・苦しいよ、アヤ?」


「あ、ごめん。ごめんな、ヒナ。」


「ううん、いいんだけど・・・。アヤに抱きしめられると、本当に幸せになれ」


言葉の途中で、キス。


「んっ・・・」


あたしの声が漏れる。


こんなキスしたの初めて。そう思うくらいの優しくて激しいキスだった。


やっと唇を離してくれたかと思うと、また強く抱きしめられた。


「・・・アヤ?」


「ヒナ、愛してるよ。」


「あたしも愛してるよ。」


ありがと、とアヤが小さく呟いて、短いキスをして、身体が離れた。


「おやすみ、ヒナ。」


「おやすみ、アヤ。」


そのまま、眠りについた。