~Day,3~




「おはよ。」


目が覚めると、アヤが朝ごはんを作っていた。


「冷蔵庫の中とかキッチン、勝手に使ってごめん。」


「ううん、全然いいの。最近使ってないし・・・」


「料理得意なんだから、ちゃんと作んなきゃだめだよ。」


「うん。」


・・・あれ?あたし、料理得意なことアヤに話したっけ?


「ねぇ、アヤ」


「はい、できた!アヤ特製の純和定食!」


テーブルに並べられたのは、昨日までとは全く違う和食だった。


「美味しそう!」


「ありがとう。食べようか。」


二人で向かい合って座って、手を合わせて、いただきます、って言って。


それだけで幸せだった。


「美味しー!やっぱりアヤの作ったご飯美味しいね。」


「ありがと。でも、今日の夜はヒナに作ってもらおうかなー。」


「え!やだよー。」


「じゃあ、一緒に作ろ。ね、ヒナ。」


あまりにもアヤが嬉しそうに話すから、嫌だなんて言えなかった。


「うん。わかった。」


・・・今日の夜は、って言ったってことは、少なくとも今日は一緒にいられるんだよね?


アヤは、ずっとここにいるんだよね。


美味しそうに焼き魚を食べてるアヤを見つめていると、アヤがそれに気づいて、少し恥ずかしそうに微笑んだ。