廊下で会ったら誰よりも先に挨拶をした。
「こんにちは」
その言葉一つで毎日が輝いていた。
先生の顔を見れるだけで幸せだった。「こんにちは」って私にむけて言ってくれるだけで幸せだった。
どうしたら先生と話せるんだろう?
でもたまにそんな贅沢なことを考えてしまう。
なんで人って求めてしまうんだろう?
夜、ベットの中で先生と話す方法を考える。
う~~~~ん
なかなか思いつかない。
やっぱ先生だからテストのとき質問に行くとかいいかな?とか、でも先生学科違うし教科担当じゃないし、なんて事が繰り返し頭をめぐる。
その時私は今日の事を思い出した。
私は先生の姿が見たくて、体育館に放課後毎日のように通っていた。
友達の梨菜に付いて、体育館部活である卓球部に行っていた。
その時普通科の生徒が、「宗佑先生カッコいいから放課後とか勉強聞きに行ったりしているよー」なんて言っていた。ズルいなーなんて思ったりもした。
やっぱり聞きに行こう!
私の科学の先生は授業がある時にしかこない講師だからそれを理由に行こうなんて思った。
そして親友である美衣にあの夜考えた作戦をつたえた。
