作戦当日


結局テストの科目の時間が合わなくて、Bはできなくなってしまった。



「緊張してきたー」


美衣と1-5に来た。


「恵美ーお菓子作ってきてくれた?」

「あっ忘れた。」


恵美は忘れたので、美衣と2人であげることにした。

私はカップケーキ、美衣はクッキーを作ってきた。


恵美はちょっと先生に気がありそうなので忘れてちょっと嬉しかった。


美衣はもともと料理が上手だから不安だった。




先生が1-6から出てくる。


「無理言えないよー」
美衣に言った。


「もう結花、頑張ってよー」




「せ、せ、先生、先生」

先生は気がついたのかこちらを不思議そうな顔で見る。


「ん?どうしたの」


「あのー化学教えてくれてありがとうございました。お礼作ってくれました。」


顔を真っ赤にして私が言うと、先生がそれを気付いたのか

「いやーそんな化学教えただけでそんなー」

「はいっ」
まず美衣があげる


「はいっ」
美衣に続いて私があげると

「おー2つも?あっありがとうございますっ」
ペコっと頭を下げた。


生徒に頭を下げる先生を私は初めて見た。


だからこそ私はまた惚れてしまった。

先生はいつも持っている青のカゴに私達があげたお菓子を入れた。



「あのーあと、、、、、」

私は照れて恥ずかしくてなかなか次の言葉がいえない。


「美衣っ言ってよー」
「なんでうちが?」

なんて聞こえないように私たちが言うと少しだけ聞こえたのか先生は「どうしたの?」先生スマイルで言う。


「結花が写真撮りたいって」
美衣が言ってくれた。

「え?ここで?」先生が苦笑いする

そりゃあそうか
廊下で写真撮ってなんか誰も言わないよね


「はいっ撮りましょー」
最後の勇気を振り絞って私が言う。


「えー写真写りとか悪いよ、なんかイベント時にしなー」先生が言った。


イベントはあと3ヶ月後のクラスマッチだ

「長いよー」
なんでこんな時にワガママになっちゃうんだろう



「じゃあクラスマッチにね。先生忘れたらお菓子没収ね」

美衣が言う。



先生は笑顔で返す
「おー約束な、けどお菓子は今日食べちゃうけど」そしてお決まりの先生スマイル


廊下を走って職員室に帰る先生。
後ろ姿もかっこいいなんてズルイよね。



「美衣、写真撮ってくれなかった」

「大丈夫!クラスマッチにって約束したから」


「うん」
ありがとう美衣

いつもつきあってくれて、本当に大事な友達。


本当ありがとう
美衣もワガママ言っていいからね。