「「失礼しました」」




笑顔の先生に見送られながら国語準備室を出て、私は口を開いた。




「碧海、私たち今までいっぱいいっぱい喧嘩したことあるよね。
私、今まで喧嘩なんてしたくなんかないって思ってた。
不謹慎かもしれないけど私ね、これから喧嘩してもいいかなって思えるようになっちゃった。
だって心を許せる人じゃないと本気の喧嘩なんてできない、それに、心の本音を思いっきりぶつけあえるってことなんだよね、喧嘩って。
普段言えないような奥深くに隠れているその人の偽りない気持ちが聴けるってことだもん。
だから、喧嘩も悪いことじゃないのかも・・・・・」





言いながら何言ってるんだ私、ばかか、バカなのか?
という気持ちがたくさん浮かんできた。
でも、なんでかはわからないけど口が止めれなかった、止まらなかった。





「そうだね、私も麻美に思いっきり伝えるよ、今。
・・・・・・・・・・・・・私は、麻美がだーいすき!!!!!!!!!!!」





碧海はこう言って息を吸い込み、思いっきり叫んだ。
私だって、




「碧海ー、大好きっっっっ!!!!!!!!!!」





だからね。
いつまでも友達でいようね。





「碧海、ずーっと友達だよ、約束だから」





こう言いながら私たちはお互いに小指を出す。
これをするのは何年ぶりかな、幼稚園以来かもしれない。




「「ゆーびきーりげーんまん うーそつーいたらはーりせんぼんのーます ゆーびきった!」」





これで永遠の約束が交わされた。
碧海、ありがとう・・・・・。