放課後、私は今日配られたプリントと、住所が書かれた紙を持って海原君の家へ向かった。




そこは、意外と私の家から近く、歩いて10分ほどで着いた。




「うわー・・・」




思わず、歓声が出る。




なんと、海原君の家はとてつもなく大きく、とてつもなく綺麗だったのだ。




屋根はピンクと見間違えそうなくらいうすーい赤がかったオレンジ色。壁はどこか異国を思わせるまるでじっと見ていれば、奥が透けそうな透明感のあるベージュ色。





そして、何よりも目が引かれるのは、何なのかは分からないが、おそらく庭に咲いているだろうとても良い匂いがする木。




嗅いでると落ち着く香り・・・。
安心出来るような・・・。
そんな気持ちになれる。




・・・・・はっ!




ボケッとしてないで、プリントあげたり、休んだ原因聞かなくちゃ!




私はでかい門を潜り、庭の景色に見とれながらドアの前のインターフォンを押した。




ピンポーン♪