いそいで碧海とは違うルートで屋上に向かう。
部長さんは来てるかな、来てなかったら・・・。
ううん、来ないわけ無い!だって部長さんは碧海にベタ惚れなんだもん!
「部長さーん・・・」
小さく呼ぶと、私が登ってきた階段の後ろに、手招きしている部長さんが居た。
「あと少しで碧海が来ます。
任せましたよ、部長さん」
「おう、任されたからにはお前のためにも、自分のためにも頑張るよ。
さっき俺が居たとこに隠れて見ててくれ」
私が隠れた瞬間に碧海が入って来た。
危ない危ない・・・。
でもここからが本番ですよ、部長さん!頑張ってください!
「・・・私を手紙でここに呼んだのは紅峰先輩ですか?」
そう、私たちは呼び出しの手紙を下駄箱に入れ、碧海を屋上に呼び出したのだ。
「うん、そうだよ。
碧海と話したいことがあったんでね」
戸惑う碧海に対し、部長さんは、あくまでも穏やかな顔で言う。
