嘘はついてない、さっき教室で光月君なんて他人行儀な呼び方は嫌だって宣言してたし。




「じゃ、先生にばれないようにがんばってね。
私席戻るから」




碧海は碧海の席に戻っていく。
私も自分の席にいく。
・・・・・やっぱり童君まだ来てないか。
まだちょっとだけど時間あるし。




「やべー、間に合ったか?」




そう言いながら教室のドアを思いっきり開ける音がする。
うるさいな、誰?
見るのもなんかめんどくさくなって机に突っ伏していると、頭にチョップを食らった。




「いったーい!碧海なの?」




地味に痛い。
こんなことを私にするのは碧海しかいない。
そう確信して振り向くと碧海じゃなくて童君が立っていた。
びっくりしたけど童君がチョップをしたということを理解して軽く睨みつける。
でも童君は普通に無視をして私の隣の席に座る。
絶対にさっきの教室のドアも童君だな。




「グッドアフタヌーンエブリワーン、アンドナイストゥミーチュウ ミスタードウ」




あまり上手いとは思えない発音の女の英語の先生。
みんなこの先生嫌ってるよね、かっこいい子ばっかりひいきしてるって。
私は好きだけどね、前分からないところ一生懸命教えてくれたし。