その後、中学を卒業した私は、薫子と同じ私立の高校に、学費を薫子に出してもらい、通うようになった。
高校ではずっと薫子とベッタリだった。
何をする時でも一緒にいた。
薫子の自称妹達は、私のことも薫子程ではないけれど、敬ってくれた。
私に対するイジメはなくなったと思っていた。
しかし、会社の経営を今までよりも多く任され、薫子が学校を休みがちになってから、またイジメは始まった。
理由は、薫子と付き合っていることへの嫉妬だ。
イジメは、今まで敬ってくれていた薫子の自称妹達によるものだった。
酷いイジメにあっている上に、薫子に言ったらもっと酷く虐めると言われていた私は薫子の
家に行ったり、薫子に相談するのが恐ろしく自分の家に引きこもってしまった。
たまに薫子が訪ねてきてくれた。
薫子は、睡眠時間を削って仕事を終わらせ、私に会いに来てくれた。
それなのに、私は、薫子に会うことすらしなかった。
怖かったからだ。
　イジメが薫子のせいだと思っていたからかもしれない。
本当に酷かったと思う。
薫子は、私にあんなに尽くしてくれていたのに。
それでも、薫子は、何度も会いに来てくれた。