でも、気になるの

sid:いつき

〜♪

その後、みんな自分の好きな歌を歌い始

め、早くも2時間が経過していた。

(あおいのやつ、まだ1回も歌ってねーよ

な。からかえないじゃねーかよ、よし)

「なーあおい、お前まだ歌ってないよな

?金の無駄だろ。歌えよ」

「え、私はいいよ!み、みんなの歌聞く

の楽しいしね!」

どー見たって、苦し紛れに言ってるとし

か思えねーんだけど笑

「じゃーあおいちゃん!A○B歌ってよ

!」

と、けんとがいいだした。

「や、私は本当に大丈夫だって苦笑」

あおいも必死で断ってる。

やばい、もっといじめたくなった。

「はい、マイクどーぞー」

俺はマイクをあおいに渡した。

俺の顔を泣きそうな目で見つめた後、あ

おいはしぶしぶ歌い出した。

(やば、今の顔は反則だろ///)

て、なんてことを俺は思ってんだよ!

あおいはただからかうのがおもしろいや

つだから!

にしても、あおいの歌はそこそこ上手く

まったく音痴ではなかった。

(ち、つまんねーの)

そう思いながらも俺はついあおいの歌っ

ている姿に見とれてしまっていた。

帰り道、

けんとと帰っていた俺は、あおいのこと

を考えていた。すると突然、

「俺さ、あおいちゃんいいなーって思っ

た。」

と、けんとが言い出した。

「え、なんでだよ」

「や、なんかさ、今日話してみて、中学

んときと全然印象違うなーって思って

さ。かわいーなって思ったんよ」

「そーなんだ…。頑張れよ!」

「おう!ありがとな!」

そう言って、俺はけんとと別れた。

俺はあおいのこと別になんとも思ってね

ーのに、なんだよ、このもやもやは。

むかつく。