日曜日。



「夢子〜行こうか〜。」

お兄ちゃんが言う。お兄ちゃんは私と同じ高校の三年生。頭もいいし、頼りになるし、しかもすぐにだれとでも仲良くなり、すぐにクラスの人気者になる憧れのお兄ちゃんです!


お兄ちゃんの夢は外交官だそうです。
理由はまだ知りませんがお兄ちゃんはなにしてもかっこいいと思います。



「お待たせ!」
わたしはいう。
「今日はお父さんが帰ってくるな!楽しみだな!夢子。」
「うん!」


靴をはいて外へでる。
ドアを私が出るために支えてくれた。
あぁ優しいお兄ちゃん。



プルプルプルプル
お兄ちゃんの携帯がなる。


「あ、お父さん。いまどこ?え?まじ?…どうしても?…わかった。」




「お兄ちゃん。どうしたの?」

「お父さん仕事でこれなくなって来週になった。お母さんのお見舞い…」

「…」

「…せっかく外へでたんだ。俺たちだけで行くか!」

「そうだね。お母さんに二週連続で会えるのは嬉しいしね。」


お兄ちゃんと並んで病気の道へと歩く。


「お兄ちゃん。」
「ん?」
「お母さんは私が医者になって治すって決めたよ。」
「…夢子の夢はそれなのか?」
「うん。」
「無理しなくていい。お母さんに意識があってもなくてもお母さんは一番に夢子の幸せを願ってるよ。進みたい夢に向かいなよ。」
「…うん。これは私の夢でもあるよ。」



しばらく歩いた。


「私ね助けたい。お母さんみたいなひとを助けたい。わたしたちが体験した昔のあのことあるじゃんあれを通して思った。」


「そうか。だけどあまり昔のあのことを気にするなよ。でも夢子の夢なら俺は全力で応援する!誓うよ。」


お兄ちゃんはニコッと笑い微笑んだ。



「お兄ちゃん…」
わたしはお兄ちゃんを見つめた。
涙がにじむ。応援するなんて嬉しい。ありがとう。


「大好き!ありがとう」
お兄ちゃんに抱きつく。


「夢子!俺も大好き!」


二人でラブラブした(笑)


あ〜こんなお兄ちゃんがいて幸せです。



ありがとう神様。






「あ、大井さん?」





あ、前田くん。