長女ということもあってか、杏は弱音を吐かない。 常に強くあろうとしている。 そんな杏がたまに心配になる。 もっと弱音吐けよ。 溜めこむなよ。 俺にくらい、感情ぶつけてこいよ。 いつも抑えている杏が、いつか壊れてしまうんじゃないかって。 杏を強く、でも優しく抱きしめる。 「好きだよ」 「ふっめずらしいね」 そう笑う杏が愛しい。 「杏は?」 「……大好き」