美紅side


私「そう…だったんだ…」


胡桃「そうだよ…何であんたばっかり…

類に思われて…」


私「でも、類が私とれいら以外の女子と

しゃべんのなんて珍しいよ?」


胡桃「それは…私が“一生の恋バナ”に出た

かんなちゃんに似ているからだって…」


言われて見れば…そうかも…


私「相沢さん…ありがとう

でも、今更行ったって…」


時計はもう9時を過ぎているし…


胡桃「何言ってんの!

類くんなら絶対待ってるから!

早く行きなよ!」


私「でも…」


胡桃「はやく!

自分の気持ち…ちゃんと伝えてこなきゃ

許さないんだから!」




私「…行ってくる」


私は思わずスリッパで家を出てきてしまった。


そんなことは気にせず


無我夢中で歩道橋に向かって走った。