類は9時頃に慌てた様子で帰ってきた。


─ガチャ


類「わり!遅くなった!」


私「あ…いーよ」


類「え?怒んないの?

いつもならガミガミと…」


私「余計なこと言わないっ

そんなに汗かいていて…

急いできてくれたのわかるからいいよ!」


類「そっか…!」


私「てか、類今日何の日か忘れてないよね?」


類「ん?」


私は類に緑の袋を渡した。


リボンにはHappy Birthdayという文字。


類「あ!もしかして!」


私「誕生日忘れるバカどこにいるんだろうね」


類「ハハッ…開けてもいーか?」


私「どーぞっ」


開けた瞬間、まるで子供みたいに


目を輝かせて


類「俺が前から欲しかった

絵の具と筆…それにパレットも!

美紅、せんきゅう!」


私「喜んでくれてよかった!

類、絵描くの好きだから…ってより

絵を描いている類が好きなんだけどね」