「よ、吉田君っっ!!」

私は慌てて吉田君の席へ向かう。

結衣ちゃんがきょとんとしているけど、
それはこの際気にしていられない。

「え、何?」

私がすごい勢いで来たからか、少しだけ
苦笑いをされた。

「ねこって何……。」

「あー。と、ねこ、とね。」

……は?
一瞬、吉田君が、何を言っているのかが
わからなかった。

いや、一瞬っていうか。
今もわからないんだけど….…。

「だから、利根の『ね』と琴音の『こ』
をとって、ねこ。」

……….な、なるほど。