「吉田君。私、わからない。」

頭が混乱してきた。

「私、今まで人を好きになったことないから、吉田君に対してのこの気持ちが好きってことなのかわかんない。」

吉田君は私の目をじっとみて、静かに話を聞いてくれている。

「でもね、いつもすぐに吉田君の顔が浮かんでくる。勉強会だって、吉田君としたいと思ったし、話しかけられるのも、話しかけるのも吉田君だと嬉しいし、楽しい。」


自分の想いを改めて言葉にしてみると、頭の中が少しずつ整理されているような気がしてきた。





「琴音。」

吉田君が私の名前を呼んだ。