うーん…と悩んでいるときだった。 足に何か躓いて、勢いよく転んでしまった。 「いったぁ…」 高校生にもなって、派手に転ぶとは… 私は躓いたものを見るために後ろに振り向いた。 「……え?」 「い…っ、てぇ…」 躓いたのは木でも石でもなかった。 …男の人、だった。 その人は右足を摩りながら、私を見る。