「席は名前順だから、あの空いてるとこなー。」


先生はそう言うと、ある男の子の後ろの空席を指差した。

名前順で、男子たちの次に女子たちが座っているから、女子の1番の私は必然的に男子の最後の人の後ろになる。

自分の席を見ようとすると、私の席の前の男の子と目が合った。

緊張して心臓はバクバクだったのに、まさか目が合うとは思わなかったから、更にドキンと大きく鳴った。