青空の下、桜が咲き誇る通学路は、登校中の生徒たちの声で賑わっている。


みんな親しい友達と一緒のなか、1人でとぼとぼと登校している女子がいた。


肩より少し長い髪をふたつの三つ編みにし、眼鏡をかけた女の子。
それが私、綾織優子。
私には友達がいない。


いや、正確に言うと、この場所にはいない。