「あっ、すいません、丁度良かった!隣に引っ越してきた杉浦と申し………って
……え???あ、あ、朝日?」

「先生……?」

「な、なんで朝日がここにいんだ?」

「え……ここ…家です…けど。」

「そ、そうか。…そーだよな……ご、ご両親は?」

「え………………あ、いないけど……。」

「え?!一人暮らし?」


バレた………………。
一人暮らしって確か……うちの学校ダメだったよね。


「この歳で一人暮らしって……
お前な…………。バレたら……」

「言わないでっ!学校には父と住んでるってことになってるの!!お願いします!」

マンションの廊下に声が響く。

「ちょ、ま、待て!
朝日………………声でけぇよ。別に俺言うつもりねぇぞ?」

「……。」

「……生徒がお隣さんか……。」

「ご、ごめんなさい。」

「なんで謝る?!別に平気だろ。」

「先生も……一人暮らしですか?」

「ん?当たり前だろ!
俺独り身だしな。」

モテるのに…………。


「じゃ、何かあったら頼れよ?俺は飯買って来る!じゃな!」

「せ、先生!」

自分でもなんで呼び止めたのか分からない。
でも気づいたら名前を呼んでいた。

「ん?」

「夕飯……………………。た、食べていきます?」

「え?!?」

一瞬 先生の目が輝いたように見えた。