それからお互い笑い合って何度も優しくて温かいキスをした。


幸せだな。私も克己の特別な存在になりたかった。

お互いそう思ってたなんて…


あれ?でも…あの女の人は誰??


「ねぇ、この前の女の人は?」


「この前の女って?誰だ??」


はっ?覚えて無いの??


「車に乗せてた…」


「あ~、…あれ俺の姉貴!!」


はぁ~??私、勘違いしてたの?


「でもさ、克己と目合ったのにどうして逸らしたの?酷いよ。」

ちょっと拗ねた様に言うと、頭を掻いて恥ずかしそうに


「恥ずかしかったんだよ。こんな年になって姉貴と一緒に居る所見られたんだから。」


そんな理由で?

私がどんだけ悩んだと思ってるのよ。


「信じられない。彼女と勘違いしたんだから。綺麗だったし克己とお似合いなんだもん。」


「雅が何も聞いてこないから悪いんじゃん。俺の事避けてさ。雅の方がひで~よ。」



結局は何も聞きもしないで勝手に彼女と勘違いして避けてた私が悪いのね。