大人の臆病【短編】

克己が来なかったの??嘘でしょ??

「えっ?本当に遠藤主任来なかったんですか?」


克己は急に約束断ったりしない人なのにどうして?と思い亜佐美先輩に聞き直してした。

「なんか急に用事が出来たみたいよ。彼女にでも呼び出されたのかもね?慌てて帰ったし…」


そっか。彼女か…

いいな~。克己の彼女。呼んだら来てくれるんだもんね?

私も克己の事呼び出してみたかったな~。呼んだら来てくれたのかな?




この日は1日、外出していた事で克己に会わずに仕事の終了時間を向かえた。

会社を出るとこうちゃんが待っており、そのままいつもの居酒屋に入る。



ビールで乾杯して、ク~うまい!!なんておっさんみたいな事言ってるこうちゃんに

「ねぇ、こうちゃん。もっと気の利いた所には連れて行ってくれないの?」


つまらなそうに呟くと

「みやとは、こ~ゆう所が落ち着くんだよ。」


はぁ~何それ!!失礼な奴…

「なんだよ~。それ!!…こうちゃんさ、彼女とデートの時もこうゆうお店連れて行くの?」


女の子とのデートで居酒屋はね~。

「俺、彼女には夜景の見えるレストラン?とか連れて行くよ。デートにはムードが必要だからな!!あははははは…」


うわっ!友達と彼女とじゃ天と地の差だね~。