「キャー!!」

入学式。
私が校門をくぐると、周りから黄色い歓声が聞こえた。

周りに笑顔を振りまき、悠々と生徒達の間を歩いた。


本当はこんなの望んでないのに。




入学式で、一年生代表の言葉を話し、私の新たな生活がスタートした。



「入学、おめでとうございます。えー、じゃあ名簿確認しまーす。」

担任の先生が名簿を開き、決してスムーズではないが、名前を呼び始めた。

「えー、神崎 莉亜さん。」

その途端、クラスメートが一斉にこちらを見る。

「はい。」


私の声に、クラスメート、先生までもが頬を、赤らめた。





ただ一人を除いて。





その時、彼と初めて出会った。