手の熱さで目が覚めた。

「ん・・・、莉亜?」

莉亜は笑顔で俺を見つめている。
手をぎゅっと握りながら。


「何、してんの?」

思わず手を払おうかと思ったが、予想以上に力が強く諦めた。

「忍が私の手を握りながら寝ちゃって・・・、あんた意外に可愛い所あんじゃん。」

クスクス馬鹿にするように笑った。

「笑うな。・・・体平気か?」

莉亜は首を縦に振った。
でも、きっと点滴や疲労で疲れ切ったいるだろう。