「あなたは私の光よ。」

私が聞いた、母の第一声だ。



母は、某コスメブランドの社長。
父は、某テレビ局の社長。

私は、裕福な家庭に産まれた。


長い、ふわふわな髪の毛。
黒く、大きなつぶらな瞳。
スッとした鼻。
細く、厚い唇。


誰もが私に惹かれた。



「可愛い。」
「優しい。」
「頭が良い。」

私を取り巻く人々はそう言う。


誰も私の中身なんて見てないのに。




いつも、いつも、人々からの期待に応えなければならない使命感。

私はいつしか、皆のお人形になった。


心なんてない、ただの人形。





私は、闇を求めていた。