「私の名は、神崎 莉亜。莉亜でいいわ。」

莉亜は、ベットの横にある椅子をぽんぽんと叩いた。

「莉亜・・・か。綺麗な名前だな」

いかにも、輝かしい名前だ。
すると、莉亜は鼻で笑った。

「ふふっ。私の名前を綺麗なんて言ったの、あなたが初めて。」


莉亜は俺の頬を片手で包み込んだ。


「あなたも、カッコイイ名前じゃない」


莉亜は不思議な奴だった。


いつも冷静で、憎たらしくて、

でも、ふと笑う笑顔は子供みたいで、他人に見せる作り物の何十倍も魅力的だった。



「私たち、似たもの同士ね。」


ふと、莉亜は引き出しから携帯を取り出した。


「メアド、交換しよ。会いたい時に呼ぶから。」


俺は奴隷か。



と、ツッコミを入れそうだった。



莉亜とメアドを交換して、帰ろうとした刹那、








病室の扉が開いた。














「莉亜ちゃん。体はど・・・・誰?」











女は驚いたように、荷物を床に落とした。