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なぜか相川君のことを考えているうちに放課後になってしまった。
始業式でも先生の話には耳にも届かず、相川君のことばかり考えていた。
一方葵はまったく先生の話を聞かず、優と静かにお喋りをしていた。
こんな時によく喋れるよね…
あたしはそう思いながら鞄に筆記用具を入れていた。
相川君まだかな…葵と約束してるのにどうしよう…
「雅ー」
あたしは声のするほうに振り向くと葵が立っていた。
「あ、ごめんあたし相川君と約束があって…」
「相川と?何考えてんだあいつ…」
葵と話し込んでいるうちに相川君が教室にやってきた。
「おい龍!お前雅をどうするつもりだ。勝手な真似しやがって」
「勝手って俺は転校生だし、いいじゃん別に誘ったって。」
「雅の悪口言ってたくせによく言うよ。ったく…いいけど俺も同行だからな」

