「え~、みなさん!普段、勉強などで気苦労している人も多いと思われますが、今日は思いっきり楽しんでください!これより、文化祭を開催致します!では、まず各クラス展、各部活のPRからどうぞ!」



体育館内は、またもや盛大な拍手と、歓声に包まれた。


私は1人、ステージ裏に消えていく先輩の背中を、目で追った。



いつもと違うベルト、いつもと違う髪形、クラスTシャツ。



その全てに、ときめいた。



いつもと違う雰囲気のせいか、先輩の笑顔までもが、いつもと違って見えた。




このあと、同じステージに立って、ライブをするんだよね?


そのあと、私は想いを伝えるんだよね?




ステージに立った先輩は、なんだかすっごく遠かった。