――ドサッ





放心状態で突っ立っていたら、荷物を落としてしまった。




先輩に気付かれる!




廊下に散らばった教科書を慌てて拾い、涙を拭いながら、走った。


部室へ逃げ込むようにして、走った。





その後ろから、先輩が私の名前を呼びながら追いかけてきていたことに、気付かなかった。