恋を奏でる軽音部



「おーい、大丈夫?」



上から声がした。



……私?




顔を上げるとそこには、いつしか階段で転んだ私を助けてくれた、雨宮先輩が立っていた。



「雨宮先輩!」



私は、慌てて立ち上がった。



「こっ、この前は、ありがとうございましたっ!!」



そんな私を見て、雨宮先輩は爽やかに笑った。



「いいよ、拓海(タクミ)で。隣、いい?」


「あ、はい…。」



私は、拓海先輩の隣に、再び腰をおろした。




グルゼは、残すところあと2曲。