「ワン、ツー、スリー!」 いつものように、郁美のスティックを叩く合図で前奏が始まった。 小さな小さな、恋の歌。 そんな歌よりちっぽけな、私たち。 でも、思うこと、考えることは、ちゃんと大きくて。 今日は、それを歌にのせて届けます。 どうか、届きますように…。 私は、マイクを握った。