「ごめんね、心配かけちゃって。でも見て、このとおり大丈夫だから」
あたしがそう言いながら体を起こすと、ふたりは笑顔でうんうんと頷く。
そしてーーー。
「実はね、みのりが保健室に運ばれたこと…涼に伝えるように私に頼んできたのは真鍋なんだ」
ユリの言葉に、一瞬時が止まった気がした。
「下敷きになって意識なくて大変だって、あいつにオーバーに言ってやれって。真鍋がね、そう言ってきたの」
「……そうだったんだ…」
言いながら、また目の前の景色が滲んでいく。
知らされた真実は、あまりにも優しさで溢れていて。
最後まで優しすぎじゃん…真鍋。
そう思うとまた、涙がこぼれた。



