「そうだったんだ…」 遠回りをしてたんだね。 そばにいたのに、あたし達は大きな大きな遠回りをしてたんだ。 もっと早くにお互いが気付けていれば… 誰も傷つけずに済んだのかもしれないのに。 結果として、あたし達は真鍋と岡崎さんを傷つけてしまった。 ガラガラ、と保健室のドアが開く音がした。 「大丈夫か?」 「どう?起きた?」 その直後、カーテンの向こうからユリとハルがひょこっと顔をのぞかせた。