あの日もこんな真っ黒な空だった。
土砂降りの雨、光る空。
すぐ近くで落ちた雷。
前も見えないくらい視界の悪い中で、必死で自転車を走らせていた俺たち。
そして…
「危ないみのり!」
十字路の交差点。
赤信号を見落としたみのりが俺の声と共に目の前で宙を舞った。
悪夢のような夏の日だった。
血まみれで泣き叫ぶみのりの声。
怖くて震えが止まらなかった。
俺があの時近道だからといつも通らないようなあんな通りを通ったから…
だからみのりは…俺のせいで事故に遭い足を十数針縫うような大怪我をした。
そっとみのりの手を握った。
C組の大道具の下敷きになったとユリから聞かされた時、あの時の記憶が蘇ったんだ。
もしまたみのりに何かあったら…
そう思うといてもたってもいられなかった。
良かった…無事で。
スースーと寝息をたてるみのりの寝顔を見ていると、本当に心からホッとしている自分がいた。



