ふたりきりになった教室。
騒がしい隣の教室の声がハッキリと聞こえてくるくらいこの中はシーンとしていて。
静かな空気があたし達を包んでいた。
「な、なんか静かだね!みんな帰っちゃうと」
そんな空気を打ち破るかのようにあたしは明るくそう言った。
だけど次の瞬間…
「…ま、真鍋?」
突然真鍋に抱きしめられた。
本当に突然のことだった。
「どしたの?」
だからビックリして思わずそう言っちゃって。
何も言わずにさらに強く抱きしめてきた真鍋に、またひどく驚いた。
雨音が響く教室。
あたし達しかいないそんな空間。
強く抱きしめられていた腕からゆっくりと力が抜けて行く。
「立花」
そして真鍋はそう言いながらあたしから体を離すと…
「キスしていい?」
今にも泣きそうなそんな目であたしを見た。



