ひとりきりになった川辺。 ゆらゆら揺れる川の水面をぼーっと見つめた。 照りつける太陽の光がキラキラ反射して、輝くように光っている。 「本当暑いな…」 独り言をつぶやくと、何故かまた足の傷跡に視線を落とした。 あの日… あの夏の日。 あたしはこの場所にいた。 あの日も…こんな空だった。 雲ひとつなく、水色で塗り潰されたような晴れた空が今でも記憶の片隅に残っている。 そして…その空が一瞬にして真っ黒く塗り潰されていったことも。 ハッキリと…覚えている。