うつむいたままのハルの顔が、あたしに嫌な予感を感じさせた。 涼との電話は切ったというのにハルはずっと下を向き黙り込んでいる。 何かが起きた。 直感でそう思った。 「ハル…涼、何だって?」 一番最初にそう言って口を開いたのはユリだった。 「別に…あたしのことは気にしないでいいからね!全然!本当に大丈夫だし!」 そしてあたしも、ユリに続くようにそう口にした。 だけどハルはしばらく黙ったままで。 過ぎていく時間が、とても長く感じられた。 ハルはきっと、困っていたんだと思う。