「でもまさかって感じだよな。みのりが涼のこと好きだなんて」
「違っ……まだ…好きかどうかはハッキリとは聞いてない」
ユリは戸惑ったようにそう言って。
「でも…多分…そうなんだよね。だから…今日もずっと心配だったと思うし…だから…」
落ち込んだように肩を落とした。
そっか…そういうことか。
涼をちゃんと連れて帰って来れなかったから、ユリはユリで責任感じてるっつーことだろ?
「大丈夫だって。ふたりきりになったからってどうこうなるわけじゃないし」
「でも、岡崎さんは涼に絶対気があるじゃん?毎日見てたら嫌でも気付くじゃん。ハルも気付いてたからさっき私にあんなこと言ったんでしょ?」
ユリにそう言われると、返す言葉がなかった。
確かにそうだ。
岡崎は明らかに涼に気がある。
それに…涼も。
クラスの中では岡崎が1番可愛いとか言ってたっけ…
「心配だよ…」
「大丈夫だって…」
不安がるユリに明るく大丈夫と言ってみたけど。
ぶっちゃけ少し嫌な予感がしていた。
そしてーーー。



