実乃流side

きっと今日から俺たちは目を合わせない生活を送るだろう。


その証拠に、美野里が起こしに来ない。

というか、もう家にいない。



俺は一人リビングに向かった。

少し狭いと思っていたリビングがやけに広く感じる。


「・・・ご飯は作ってくれるんだ。」


テーブルの上にのっている一人分の朝食と弁当に俺は微笑んだ。


トースト、スクランブルエッグ、サラダ、タコさんウインナー、ヨーグルト、バランスの取れたいつもの朝食。



俺は思いっきりトーストにかぶりついた。


美野里がいない朝。


口に詰め込んだ朝食は、なんの味もしなかった。