夜が明けた。


私はいつものように朝食を作りに行った。




いつもと同じ朝。

でも、今日は違う。私の、心が。



・・・嫌いになろう。実乃流なんか、嫌いになってしまおう。



私の心はその思いで埋め尽くされた。


だって、自ら離れてしまえば・・・苦しまずに済むんだから。


お父さんとお母さんを恨まずに済むから・・・。



私は2人分の朝食を作ると急いで食べた。

実乃流に会わないようにね。



その後も急いで身支度を済ませると、いつもより30分早く家を出た。



外はまだ少し肌寒く、朝日のにおいが漂っていた。