「・・・そんなに俺と似たくなかった?」


2人で下校中、突然実乃流がそんなことを言い出した。


あぁ、さっきの・・・。


「実乃流と似たくなかったんじゃなくて、私と似たら実乃流が可哀想だし・・・。」


実乃流は正直カッコいい。・・・可愛い系だけど。


それに比べて私なんか・・・。



双子とは思えない格差だよ!月とすっぽんだよ!


「美野里は可愛いよ。俺の姉ちゃんとは思えないほど。」


私は目を見開く。

「美野里は俺の・・・可愛い可愛い姉ちゃんだよ。」


ほんのり赤い実乃流の頬。

きっとそれは夕日のせいじゃないよね?


「・・・ありがと。」


私は早まる鼓動を感じながら実乃流と肩を並べて家路についた。