慣れない廊下を歩いて行くと
”1-A”
というクラス札が見えた


ここが今日からゆなが一年間過ごす
クラスかぁ…

一呼吸おき
勢いよく教室の扉に手をかざす

ーガラッ


しーん…

みんな自分の席につき静かに携帯をいじっていた

ゆなも自分の席をさがし静かに座ってみたり…


――カタン

キョロキョロ


あたりを見渡すけど仲良くなれるかな



なんか話しかける勇気ないしなあ…



「ねぇねぇ!!さっきから教室静かで暇だから相手してくんない?」


隣の席の子が勢い良く話しかけてきた


「う…うん!いいよ♪あたしゆな!よろしくね」


話しかけられた事が嬉しくて
笑顔で答えた


「なんか知り合い全然いないから寂しいんだよね!!藤井りかだからりぃって呼んでね~」



――ニコッ
そう笑うりぃは

ボブに目がクリクリのすごく可愛い女の子だった


――仲良くなれそう


単純にそう思った


「じゃあゆなの事も呼び捨てで呼んでね~」


「うんよろしく♪友達一人できた~わあい」

そう無邪気に笑うりぃは
すごく可愛かった


高校生で初めての友達―…

嬉しいなぁっ


これがりぃとの出逢いだった